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円資産だけでは危険?!米ドル資産に長期投資すべき理由

HAYATO
現預金、証券投資(株式・債券)、確定拠出年金など円資産だけで資産運用をされている方が多いと思います。

外貨資産は為替変動リスクがあるためリスクが高いと敬遠されがちですが、本当に日本人にとって円資産での資産運用が最適なのでしょうか?

ボクは円資産の価値は長期的には目減りするリスクが高いと考え、米ドル資産を中心に長期投資をしています。今回はその考え方・投資方法についてご紹介します。

 

本記事の情報はあくまでも個人的見解であり、投資の利益を保証するものではありません。投資の最終決定はくれぐれもご自身の判断と責任で行うようにお願いします。

 

円資産だけでは危険な理由

将来を見据えると、「日本の経済力・信用の低下→円安→インフレ(物価上昇)→円の価値下落」という流れをたどる可能性が高く、全ての資産を「円」で持つのは危険なため、保有資産の一部を「外貨」で保有する必要があります。

 

「円」の価値が減っていく理由は主に3つあります。それぞれについて簡単に説明していきます。

 

(1)少子高齢化・人口減少

日本では少子高齢化と人口減少が加速しており、この30年間で65歳以上の人口割合が20%近く増加(12%→29%)、生産年齢人口(15-64歳)の割合は11%低下(70%→59%)しています。

 

今後もこの傾向に変わりはなく、2050年には生産年齢人口 50%、65歳以上40%の割合まで進行する見込みです。生産年齢人口の減少は生産性の低下につながり、日本の経済力は後退する可能性が高いです。

 

 

(2)世界最大の財政赤字国

財政の持続可能性を見る上では、税収を生み出す元となる国の経済規模(GDP)に対して、総額でどのぐらいの借金をしているかが重要と言われています。

日本の債務残高はGDPの2倍を超え、先進国の中で最も高い水準にあり、2010年に財政破綻したギリシャの水準も上回っています。まさに世界最大の財政赤字国です。

 

現在は日本人投資家が為替リスクのない安全資産として日本国債を保有し続けることを下支えに大きな混乱は生じていないですが、このままの状態が続けば、世界中の投資家から愛想をつかされ、国としての信用を失うリスクは十分あり得ます。

 

 

(3)輸入依存度が高い

日本は衣食住に欠かすことのできない多くの資源を輸入に頼っています。円安になれば、日本国内に輸入される資源の円建て価格は上昇し、生活必需品の値上がりにつながります。

 

日本で買うモノの値段が外貨に連動して上昇する中で、皆さんの資産は円貨で変動しないため、円資産額は相対的に目減りして確実に家計を圧迫します。日本での暮らしは輸入品に依存した構造となっているため、円資産だけを保有することは為替リスクをフルで負っているようなものです。

 

 

HAYATO
少子高齢化・人口減少、財政赤字により日本の経済力・信用は低下し、「円」の価値が下落する蓋然性が高いです。「円」の価値下落・物価上昇に備えて外貨建資産による資産形成も必要ですね。

 

米ドル資産への長期投資すべき理由

外貨に投資をする場合は、さまざまな種類の通貨がありますが、基本的には「米ドル」の一択です。なぜなら、米国・米ドルこそ将来性・安全性・収益性の観点で最も総合力が高いからです。

 

それでは米ドル資産に長期投資すべき主な理由について説明していきます。

 

(1)世界最大の経済規模と軍事費

米国は世界最大の経済規模(世界全体GDPの約四分の1の規模)であり、製造業・金融・サービスだけでなく、農業・エネルギーも競争力が高く強固な経済基盤があります。

 

 

また、米国は「世界の警察」を名乗ってきただけあって、世界で最も軍事費に多額の予算を割いており、その規模は近年軍事増強に力を入れている2位の中国の4倍にあたり圧倒的です。

 

 

今後の国際情勢を考えれば、実際に軍事力を行使しなくても、他国への牽制としては十分機能し、政治・経済面での米国の優位は揺るがないと思います。

 

(2)基軸通貨

国際通貨の中でも中心的な役割を担い、国際貿易取引や国際金融取引で基準として採用されている通貨のことを「基軸通貨」といいます。世界各国の中で、経済的に最も強い力を持つ米国の通貨(米ドル)が現在の基軸通貨になります。

 

為替取引量は米ドル・ユーロ・日本円の上位3通貨が全体の7割を占め、その中でも米ドルは圧倒的なシェアで国際貿易取引・国際金融取引の中心的な役割を果たしていることがわかります。

 

 

また、各国の中央銀行や政府が不足の事態に備えて保有する外貨準備高でも米ドルは6割超を占めており、これからも米ドルが基軸通貨としての地位を維持していくと考えられます。

 

 

日本は輸入依存度が高いことから、長期的な為替リスク(円安による実質的な購買力低下)に対応するため、世界の基軸通貨である米ドルを保有するという考え方はアリだと思います。

 

(3)人口が増加する唯一の先進国

米国は他国から移民を積極的に受け入れてきたことにより先進国で唯一人口が増え続けています。一般的に人口が増えれば、衣食住の需要が高まり、消費が増加する。また、労働力の増加により国の生産力が高まるため、経済の成長につながると言われています。

 

他先進国が少子高齢化により人口が減少する中、米国は今後も人口が増加する見込みであることから、米国経済は長期にわたり堅調に推移する可能性が高いです。

 

 

(4)世界を変える数々のイノベーションが生まれる国

米国は世界の最先端人材が集まり、世界を変える数々のイノベーションを生んできました。Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoftなどの世界から注目を集めている企業を多数輩出しており、今後ますます成長する可能性を秘めています。

 

また、世界大学ランキングではトップ10校のうち米国の大学が8校を占めており、世界の優秀な人材が米国に集まりイノベーションを起こす流れはおそらく変わらないでしょう。

 

 

(5)政治が安定し、金融法制が整備されている

インド・アフリカなどの新興国も高い経済成長が期待できますが、政治が不安定で、金融法制が未整備なことにより投資で割を食う(損をする)可能性も高くなります。

 

米国は民主的な法治国家で政治が安定しており、金融法制も整備されていること、株主重視の投資文化が成熟していることから安全性の高さでも優位です。

 

HAYATO
米国は今後もほぼ確実に人口が増え、イノベーションを生む環境があることから、世界最大の経済規模・基軸通貨の地位を維持するでしょう。

投資対象として収益性・成長性・安全性の観点から最強です。特に日本は輸入依存度が高いため、長期的な為替リスク(円安による実質的な購買力低下)への対応としても有効だと思います。

 

 

お気に入りの投資商品・投資銘柄

米ドル資産への投資方法としては、「米ドル資産、長期、積立、インデックスファンド」での投資が負けるリスクを抑えた最高の投資方法と考えています。

 

負けるリスクを抑える投資手法として「長期、積立、インデックスファンド」での投資が有効な理由に興味がある方は下記記事を読んでみて下さい。

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インデックスファンドでは、固定費(管理コスト)を極力抑えるために基本的は「ETF」、積立NISA またはETFではニーズを満たさない場合に限り「投資信託」で運用しています。

 

ETFでは株・債券・コモディティなど複数の金融商品にリスクを分散しており、米国または米ドル建てのお気に入りの銘柄は下記の通りです。

 

 

特に、米国の代表的な株価指数であるS&P500は、リーマンショックやコロナショックなどの影響を受けながらも長期的には右肩上がりで推移しています。

 

もちろん「今後もずっと上がり続ける」という保証はないですが、日本株よりも米国株に投資した方が良いと考えるのは当然ですね。

 

 

本記事の情報はあくまでも個人的見解であり、投資の利益を保証するものではありません。投資の最終決定はくれぐれもご自身の判断と責任で行うようにお願いします。

 

まとめ

今回は「円資産だけは危険?!米ドル資産に長期投資すべき理由」という個人的な見解・投資方法を説明しました。

 

<円資産が危険な理由>

  • 少子高齢化・人口減少 → 経済力の低下
  • 世界最大の財政赤字国 → 信用の低下
  • 輸入依存度が高い   → 円安リスク、実質購買力の低下リスク

<米ドル資産に長期投資すべき理由>

  • 世界最大の経済規模と軍事費
  • 基軸通貨(米ドルが国際取引の中心的役割)
  • 人口が増加する唯一の先進国(ほぼ確実に経済成長が見込まれる)
  • 世界を変える数々のイノベーションが生まれる国
  • 政治が安定し、金融法制が整備されている(安全性が高い)

<お気に入りの投資商品・銘柄>

  • ETF(株・債券・商品)と投資信託
  • 株(VT/VOO/VWO/VEA)、債券(BND/BNDX)、商品(IAU)

 

日本の経済成長・給料の上昇が見込めず、社会保険料などの負担が増える中、投資による資産形成をいかにうまくやるかが重要になってきます。「長期・積立・インデックス」により負けるリスクを軽減しながら上手に投資していきましょう。

 

 

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